教育費や老後資金…貯めるべきだとわかっていても、なかなか貯まらないもの。その悩みを解消するため、2025年版「お金が貯まる黄金比」をファイナンシャルプランナーの畠中雅子さんに伺いました。ここではお子さんの年齢順で、小学生・中学生・高校生・独立済もしくは夫婦ふたり暮らしの家計ケースを紹介します。
【写真】手取り月収40万、中学生の子どもがいる家庭の家計内訳
「不安を取り除くために、今すぐ家計費をチェックしましょう。“家計の黄金比”が参考になります」と畠中雅子さん。家計の黄金比とは、貯めている人が実践している理想の支出バランスのこと。
「自分の家計と黄金比を比べて、割合が大きく上回っている費目は使いすぎの可能性大。重点的に見直すことで、貯まる家計に変われます」(FP・畠中さん、以下同)
ただし、たとえば「食費が多いけど、食べるのが好きで削りたくない」という人は、食費以外の支出から削ってもOK。
「最終的に重要なのは、貯蓄の理想の比率を守ること。守れない原因を黄金比で探り、自分にとってベストな黄金比を見きわめて」
ライフスタイルの変化で、“貯まる家計”の黄金比は変わります。貯めどきにはしっかり貯め、貯めにくいときも、少額でも貯められる家計へ!
※ここでは、夫が会社員、妻がパートまたは専業主婦、子ども1~2人の家庭を想定しています。子どもが2人の場合は、第1子の年齢が当てはまる表を参照してください
教育費の負担が少ないこの時期は、貯蓄の最大のチャンス!
「習い事や塾代で、無理は絶対に禁物。最低でも手取りの10%を先取りで貯め、残りで生活する習慣をつけて」
貯蓄40000円(貯蓄のチャンス!)
食費52000円
住居費100000円
水道・光熱費28000円
通信費24000円
保険料28000円
日用品費8000円
被服費8000円
レジャー費12000円
交際費8000円
子ども費40000円(無理は禁物!)
こづかい40000円
その他12000円
部活や塾代、スマホ代、塾帰りのコンビニ代などで出費が急上昇。
「『コンビニは電子マネー5000円分』などとルールを設けてむやみな膨張を防ぎ、手取りの7%は貯蓄を」
貯蓄28000円
食費56000円
住居費100000円
水道・光熱費28000円
通信費24000円
保険料24000円
日用品費8000円
被服費8000円
レジャー費8000円
交際費8000円
子ども費60000円
こづかい40000円
その他8000円
子どもの行動範囲が広がり、通学費、部活の遠征費などで出費はさらに増加。
「苦しい時期ですが、家計を見直して予算を調整し、少額でいいので貯蓄を続ける意識をもって」
貯蓄12000円(貯蓄は進学費用を見直してから見積もって)
食費56000円
住居費100000円
水道・光熱費28000円
通信費24000円
保険料20000円
日用品費8000円
被服費8000円
レジャー費8000円
交際費8000円
子ども費80000円(子ども費MAX)
こづかい40000円
その他8000円
額が大きい大学費用は、月収から出すのは不可能。
「進路の予想がついた時点でかかる費用を計算し、不足しそうなら家計をしっかり見直し貯蓄を」
保険やこづかいなど、家計の見直しどきに見落としがちな細かい費用も見ていきましょう。
一気に余裕ができ、“第2の貯めどき”が到来。
「将来の年金額に合わせて支出を少しずつ引き締めておくと、老後資金づくりのペースアップ&年金生活へのシフトもラク」
貯蓄60000円(老後資金の貯めどき)
食費60000円
住居費100000円
水道・光熱費28000円
通信費20000円
保険料16000円
日用品費12000円
被服費12000円
レジャー費20000円
交際費20000円
子ども費0円(独立で0円に)
こづかい40000円
その他12000円
ここもチェックして!
死亡保障が必要なのは、子どもの独立まで。
「必要な期間だけ、割安な掛け捨てで確保を。進学に合わせ、保障額を徐々に減らしてもOK」
こづかいは夫婦で10%が基本。
「ランチ代など生活必需品は家計から出し、こづかいは純粋な趣味の費用に。たりないときは話し合って許容範囲を決め、増えすぎを防いで」
働き方も多様になっている昨今、場合によっては注意点が必要です。
共働きで生活費だけ出し合う「夫婦別財布」は、お互い自由にお金を使って貯蓄できないリスク大!
「定期的に通帳などを見せ合い、貯蓄額の確認を」
同じ手取り額でも、そこから税金や保険料を支払う自営業と、全部天引きされている会社員では大きな差が。
「実質の手取りで予算を立て、より計画的な貯蓄を心がけましょう」
2025-01-07T11:12:30Z